工法紹介
深層混合処理工法ファインパイル工法 Civ.
ファインパイル工法Civ.は
多種多様な地盤条件に対応する豊富なラインナップで、私たちは建物の安⼼を⽀えることを第⼀に考えます。
ファインパイル工法Civ.は、セメントスラリーに分散剤(KNN スラリー20)を添加し混合攪拌することで、初期流動性を化学的に促進させ均質な強度を確保した柱状の改良体を地盤中に形成する工法です。
国交省新技術情報提供システムNETIS(KT-200042-A)登録⼯法です。
改良形式 | 杭形式(杭配置、接円配置および ラップ配置)ブロック形式、壁形式 |
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適用構造物 | 建築物、擁壁および工作物 |
掘削ロッド数 | 单轴 |
掘削攪拌機構 | 水平方向掘削攪拌機構 |
共回り防止機構 | 共回り防止翼による |
掘削攪拌翼枚数 | 4枚(掘削翼を含まない) |
施工サイクル | 1サイクル攪拌、2サイクル攪拌 |
施工速度 (掘進・引き上げ速度) |
引上げ速度 2.0m/分以下 |
羽根切り回数 | 350回/m以上 |
適用地盤 | 粘性土(ロームを含む)、砂質土 |
使用材 | セメント系固化材 高炉セメントB種 普通セメント |
改良体径・ 最大改良長 |
Φ500mm | 〜8m |
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Φ600mm | 〜10m | |
Φ700mm〜Φ900mm | 〜15m | |
Φ1000mm〜Φ1500mm | 〜18m | |
固化材配合量 | 配合試験による | |
分散剤添加率 | 固化材量に対してKNN スラリー20 0.2% | |
設計基準強度 | 配合試験による |
ファインパイル工法Civ.の審査証明内容
ファインパイル工法Civ.は(一財)ベターリビングで建設技術の審査証明を取得しています。
技術概要
本技術は、セメント系固化材のスラリーを吐出しながら地盤を掘削攪拌することで、柱状の地盤改良体を築造する機械攪拌式深層混合処理工法です。本工法は、独自に開発した分散剤(KNN スラリー20)をセメントスラリーに適量添加することで、ソイルセメントスラリーの粘度を低下させて、施工性の向上と改良体の一軸圧縮強度のばらつきを抑えるという特徴があります。技術の普及のため、本工法では、適切な設計・施工の審査を行い、承認を受けたものを当工法として認める運用体制とし、定期的な第三者の審査を受けて適切な運用体制の維持に努めます。
開発趣旨
深層混合処理工法は現場にて改良体を築造するため、改良体の品質が現地の土質の影響を受けやすい性質があります。特に粘性土は、セメント粒子と土粒子が凝集体を形成しやすいため、ソイルセメントスラリーの粘性が高くなり、均一に攪拌するのは難しい。従来の技術においては、攪拌翼の形状や施工管理の方法など、機械的な攪拌技術の開発が重視されてきましたが、本工法では、従来の機械的攪拌技術に加え、セメントスラリーに本工法専用の分散剤を適量添加することで、混練の精度を向上させます。
施工データの偽装や施工不良などが問題視されている中、信頼性の向上のため、工法の運用体制に定期的に第三者の審査を導入することで、適切な運用体制を維持できることを目標としました。さらに適切な設計・施工の管理の審査により他地盤改良業者への技術の普及を目的としました。
実験サイト
3土質6現場で本工法の施工を行い、400本以上のコア抜き圧縮試験により、改良体の品質を確認しました。その結果、本工法で施工した改良体は性能・信頼性を得るに申し分ない結果を得ることが出来ました。
ファインパイル工法Civ.の特徴
ファインパイル工法Civ.は従来工法とは全く異なる攪拌新技術で建設技術審査証明取得工法です。
ファインパイル工法Civ.は従来工法とは全く異なる攪拌新技術で安定した強度と均質性を確保した改良体を地盤中に形成する建設技術審査証明取得工法です。
特徴1
安定した強度と均質性を確実に得るため、新たな発想で誕生したファインパイル工法Civ.
- 機械的
- 攪拌技術
- 化学的
- 攪拌技術
- 機械的
- 攪拌技術とは
ファインパイル工法Civ.の施工管理
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試掘ロッドによる原地盤土の把握
試掘ロッドで原地盤から土を採取、土質を確認し、pH測定を行うことによって原地盤の土質を検証します。
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一軸圧縮試験による強度確認
改良体から採取した供試体を必要日数養生後、一軸圧縮強度試験を行い、発現強度が目標強度以上であることを確認して、改良体の品質を確認しています。
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混合攪拌比較
在来工法に比べ良質な改良体が確認できます。
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在来工法
土塊やヒビが確認される場合もあります。
ファインパイル工法Civ.
なめらかに攪拌されています。
- 化学的
- 攪拌技術とは
特徴2
中規模建築物や工作物に対応した改良径、改良長
改良径φ1500mm、改良長18mまで施工可能で、
小規模建築物から中規模まで、適用範囲が広い工法です。
特徴3
分散剤(KNN スラリー20)の特徴
・ソイルセメントスラリー、セメントスラリーの流動性が向上します。
・本薬剤の主成分は、食品添加物に指定されている物を主成分としているため、安全です。
・固結後は強度・収縮率などに影響を与えません。
特徴4
分散剤(KNN スラリー20)の効果
粘性土はセメントスラリーと混ざることで、増粘する傾向にあります。増粘の原因は、マイナスの電荷を帯びたセメント粒子に水が加わり、水和反応が進むことでCa2+ が溶出し、マイナスからプラスの電荷に変わったセメント粒子が、マイナスの電荷を持つ土粒子と吸着して凝集体を形成することで土中水を拘束することにより生じます。この凝集体が共回り現象や土塊形成など、ソイルセメントスラリーの流動性を失わせます。
そこで、KNN スラリー20 を添加することで、セメントと水が水和反応を起した際に生じるCa2+ の濃度を抑制することができ、凝集体の形成も抑制できます。また、KNN スラリー20 がセメント粒子および土粒子表面に吸着し、電離作用により土粒子とセメント粒子を反発させることで、個々の粒子を分散させ、凝集体の形成を防ぐため、流動性を保持できます。
ファインパイル工法ecoの施工手順
ファインパイル工法Civ.は土質を選ばず短期間で打設時の振動や打撃音等の騒音はありません。
ファインパイル工法Civ.は粘性土地盤、火山灰質粘性土地盤、砂質土地盤での施工が可能で、土質を選ばず施工が可能です。また、打設時の振動や打撃音等の騒音はありません。
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攪拌装置セット
攪拌装置をコラム芯にセットします。プラントで水と固化材を混合しセメントスラリーを製造。ポンプを用いてセメントスラリーを攪拌装置へ送ります。
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空堀り
所定の空堀り深度まで回転掘進します。
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回転掘進・混合攪拌
攪拌装置の先端からセメントスラリーを吐出しながら回転掘進し、改良対象地盤と混合攪拌を行います。施工中、攪押装置の深度、回転数、セメントスラリーの流量は常に専用機器で管理されます。
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先端部、再攪拌
設計改良深度に到達後、先端部分の再攪拌を行います。
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引き上げ、混合攪拌
引き上げ時にも掘進時同様、所定の速度と回転数で混合攪押を行います。
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杭頭処理
最後に杭頭部の再攪拌を行い混合攪拌完了となります。
ファインパイル工法Civ.の運用体制
ファインパイル工法Civ.は設計から施工管理まできめ細やかにサポートしています。
ファインパイル工法Civ.は兼松サステックとグランダートユニオンによるバックアップ体制で、設計から施工管理まで様々な現場がスムーズに施工できるよう、きめ細やかにサポートしています。
第三者に審査を受けた適切な運用体制
ファインパイル工法Civ.の施工手順
ファインパイル工法Civ.は環境に優しく打設時の振動や打撃音等の騒音がない工法です。
土質を選ばず様々な現場に対応できるファインパイル工法Civ.は、環境に優しく打設時の振動や打撃音等の騒音がない工法なので着工から完成まで安定した強度の杭をスムーズに施工できます。
- 施工前の準備
- 固化材・添加剤受入
- 改良範囲の確認・施工機械の設置
- 未改良土のサンプリングとpH測定
- 分散剤添加
- スラリー製造
- 混合攪拌
- 改良体頭部処理・埋戻し
- 完 了